第17章 アルマトマンの記憶 ~存在意義~
辺りがもやもやしている少し肌寒い目の前には巨大な生き物のような少し黒酢んだ色をしている。何本も触手がある、シュウはこの姿に覚えがあった。
シュウ『・・・ここは?それに僕は・・・・・』
???『世界は荒れている。その中に私はお前を放り投げるように送った。お前は私をどのような目で見つめる?』
突然話しかけられ一瞬戸惑ったがシュウはこの声を知っている。
シュウ『恨んでないですよ。でも利用されるために生まれてきてしまった自分が嫌いです。我らが父よ。いえ、イル・イラー様』
イル・イラーは世界を作ったと言われる創造神。ソロモン達が言っている“神様”だ。
イル・イラー『お前は、私が日に日に何者かに蝕まれていくのを感じているだろう。そのたびお前の心臓を刺激している、お前は私を蝕んでる奴の正体を知った瞬間あんな危険な行動をした、』
イル・イラーは神様だけあってこの世界の現状をしっかり理解している。
シュウ『・・・・・』
イル・イラー『お前は私が人々の運命を残酷に決めていると思うか?』
イル・イラーの問いにシュウはっはっとして慌てて言い返した。
シュウ『そんなはずはございません。イル・イラー様は・・・』
イル・イラー『お前も薄々気づいていたのだろう』