第12章 ティトスとシェヘラザード。
シェヘラザード突然の登場に驚くモガメット。シェヘラザードはティトスと同じルフを共有する同じ命のため少しだけ意識を同調させれるのだ。
シェヘラザード『マタル・モガメット候よ、マグノシュタットはレーム帝国の属州になりなさい。』
突然、持ちかけてきた大きな話の内容にモガメットは浮かぬ顔をしていた。
シェヘラザード『どのみち近い将来、あなた達の答えは2つに1つになります、私達、レーム帝国に下るか、それとも煌帝国の属国になって、レーム帝国と戦火を交えることです。』
シェヘラザードはレーム帝国では魔導士の差別は決してないと言い張るが・・・・・・モガメットはたとえレーム帝国の人間に差別をされなくともモガメットがその申し出を断っていた。
モガメット『魔導士は非魔導士[ゴイ]の国では生きられない、魔導士は魔導士の国でしか生きられないのだ。』
シェヘラザード『馬鹿げているわ、金属器もマギの加護もない国がレームや煌にかなうと本当に思っているの?』
シェヘラザードの質問に黙り混むモガメットにあきれたのかシェヘラザードはため息をついて話を終わらせようとした。
シェヘラザード『とにかく、そんな自滅な国にティトスを道連れにはできません、返してもらいます。レームの民はレームの地に眠ることが運命なのだから。』
モガメット『・・・・・・・いや、返さない。』
モガメットの発言に驚くシェヘラザード。その瞬間モガメットはティトスの腕についている通信機を握りしめマゴイを込めた。
モガメット『こんな悲しみに押し潰されそうな魔導士こそ私が救おうと誓った存在だ。この子を見捨てては私は生きる意味すらない』
シェヘラザード『返しなさい!ティトスはこの私、シェヘラザード同然の存在、ご自分が何をなさっているのかがわかっているかしら、マグノシュタットのモガメット候よ!!!!』
シェヘラザードも負けじとマゴイを込め、粘っていると、モガメットが徹底的な発言をしたのだ。
モガメット『あぁ、分かっている、返さない。たとえレーム帝国を敵にまわしてもだ!!』