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姫様は守護者の末裔なり

第2章 出会いと別れは必然


「あ、えっと……」


どうすればいいのだろうか。

いきなり可愛いとか言われても照れるし……//


「ライナ、もう一度呼んでくれ」

「ひ、ヒルメスおにいさま」

「良い響きだ」


………私の従兄殿の頭は大丈夫だろうか?

色々心配になる部分があるのだが……。

もしやショタコンとかいう部類なのだろうか?


「(ジー」

「な、なんだ」

「あ、いえ、なんでも」


いけないいけない。

ついガン見してしまった。



グーッ

「あ……」

「?」


今の虫の音は、ヒルメスお兄様から……?

腹でも減ったのだろうか?

確かに、もうお昼ではあるが。


「かいじょうにもどりますか?」

「………あぁ」


さっきの虫の音が恥ずかしかったのだろうか?

一言いうと、そのまま会場の方に向かっていったのだ。


「何をしている。早く行くぞ」

「あっ、はい!」


ヒルメスお兄様歩くの早い;;

少し黙ってるだけで、距離ができてしまったぞ。

まぁ、私がまだ子供っていうのもあるのだろうけど。


クラッ

「あっ……」

「?、どうした、ライナ?」

「い、いえ、なんでもありません……」

「……そうか」


ま、まずい……。

歩き始めようとしたら、クラってきた。

ちょっとはしゃぎすぎたのだろうか……。

発作が起きてきそうだ……。

元々、私は生まれつき体が丈夫ではない。

それに加え、時々起きる発作……。

こんなタイミングで来るとは………。


クラッ

「っ……」


や、やばっ……!

なんとか倒れるのは踏ん張ったけど、歩くのすら儘ならないとは……。


クラッ

だ、ダメ…………。


ドサッ

「ライナ!?」

私の願いは届かず、ついに倒れてしまった。


「ひ、ヒルメス、おにいさま……」

「大丈夫か!!?」


あっ………。

本格的にまずい……。

まぁ、倒れただけであれだけど。

意識、飛びそう………。


「どうしたというのだ!ライナ!!」


あぁ…。

そんな顔をしないで。

と言いたくても、もはや声も出す力すら湧いてこず、私の意識はやみに墜ちていったのだ。
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