第3章 新たな日々
「は、はい……」
「サクラちゃんは、ヒルメスお兄様のお目付け役なのですか?」
「い、一応………」
こんな小さい子がヒルメスお兄様のお目付け役とか、無理難題じゃん。
一体誰がこんなことを言ったのだろう。
「何故サクラちゃんはそんなことをしているのですか?」
「………お母さんに、言われて……。先祖代々、王家につかえるのがお役目だって……」
先祖代々となると、私からは何も言えないぁ……。
なんせ、私は王家の人間だ。いつもお世話になっている人たちに、無理強いはできない。
「そう………。ではサクラちゃん、そんなあなたに私からのお願いです」
「…………何ですか?」
「私と、お友達になってくれませんか?」
「えっ……………?」
……まぁ、ふつうはそういう反応するよね;;いきなりだもん;;
でも、友達になろうというのは本心。だって、女の子の友達がいないんだもん。←
王家の人間だからと言い訳するつもりはない。私は自ら望んで学んでいるから。それでも、同年代の友達はほしいのだ。
仕える身としては困るお願いだろうけど、そこは大丈夫。こういう時こそ権力を使って黙らせればいいのだ。←
「王家に仕える身として毎日毎日勉強しているのでしょう?でも、まだ貴女は小さい子です。だから、私と友達になってくださいな(ニコッ」
「…………いいのですか……?」
おっ、意外と素直。てっきり、「王家に仕える身として、そんなことはいけません」とか言われると思っていたから。
でも、こっちの方が私としてはありがたいし、嬉しい。
「勿論(ニコッ」
「(パァア」
可愛い。←
笑顔が輝いていらっしゃる。妹にこんな子がほしい。←
いっそのこと、お母様にサクラちゃんを妹として欲しいとおねだりしようかしら?←
………まぁ、そんなことできたら本当にできたらいいのだけれど。流石に、サクラちゃんのお母様とお父様が可哀想だわ。
「じゃ、じゃあ、お姫様って呼んでもいい?(ウルウル」
「っ」
上目遣い最高lovely(真顔←
……………って、はっ!!←
少し自分の世界に浸っていたよ。←
「えぇ、勿論構いませんよ。でも、人前では敬語を忘れないように。貴女に何かあったら大変ですから(ニコッ」
「はい(ニコッ」
これが、私とサクラの出会い。