第3章 新たな日々
コンコンコン
「姫様、サクラです」
「入ってください」
「失礼します」
ガチャ
「姫様、昼食をお持ちしました」
「ありがとう。では、食べましょうか(ニコッ」
「はい(ニコッ」
「サクラ、この後は特に用事はないのですよね?」
「はい」
久々にサクラとゆっくりできる!!
ということで、二人だけのリラックスタイムになるから、敬語も無くそう!
「じゃあサクラ、久々にゆっくりしよう」
「うん、ライナ姉さん!」
その後、他愛もない話をしながら昼食をとった。
その話の中で、私とサクラの出会った時の話もあった。
少しだけ、その時の出来事を紹介しよう。
~回想~
「今日はヒルメスお兄様来れないのかぁ………」
残念だなぁ。話したいことがいっぱいあったのに………。
「………ここ、どこだろう………」
ん………?誰かの声……?
侍女の声ではないな……。私のすぐ側にある噴水の裏から声がしたよね?一体誰だろう?
私はその声の正体が気になって、話しかけてみることにした。
「あの、どうしたのですか?」
「きゃあ!!」
「わっ!!」
び、びっくりしたぁ。………って、やっぱり見ない顔だ。こんな女の子、見たことないなぁ。
見た感じ、私の年下だよね……?私が今5歳だから、3,4歳ってとこかな?
「貴女、一体どこから来たのです?ここは王宮の庭園ですよ?」
「も、もしかして……、貴女はお姫様、ですか……?」
この子、私の事が姫だって一瞬で分かった。ってことは、私が知らないだけで王宮の関係者なのかな?それに、敬語使えてるし。
あっ、貴族の娘って線もあるな。んん………、考えただけではわからん。
「そうですけど、貴女はは?」
「さ、サクラと申します……」
「サクラちゃん、ですね(ニコッ」
「は、はい………」
サクラちゃん、一体どこから来たんだろう?やっぱり、聞くのが一番かな?
なるべく怯えさせないよう、優しく聞こう。
「サクラちゃんは、どこから来たのですか?よければ、この私に教えてくれませんか?」
「え、っと………、ヒルメス殿下に連れて来られて……」
「ヒルメスお兄様に?」
あのヒルメスお兄様が女の子を連れてくるなんて……。意外だ。