第4章 エースとの再開
あの日から10年が経過した。
強面の男たちに捕らえられ、船に乗せられてシャボンディ諸島まで連れて行かれている途中、フィオナは男たちの隙を見て縄を解き、飛んで逃げ出すことに成功していた。
すぐにでもエースやサボ、ルフィの元に戻りたかったのだが、今戻ればまた奴らに襲われる。彼らに被害が及ぶ。
そう考えたフィオナは、出来るだけイーストブルーから離れた場所へ向かって逃亡した。
彼らのことを思い出さない日なんてなかった。
お世話になったマキノやダダン、ガープに何も言えず別れてしまったこともとても悔やまれた。
しかし、
『私にもっと力があれば、彼らが傷つかなくても済む。だから、強くなるまで帰れない。』
そう決心し、一人で島を転々としていた。
長年の修行もあって、フィオナは格段に強さを増していた。
龍の力をより使いこなすことができるようになった一方で、目立つことを恐れてひっそりと一人で旅をしていた。
そんな時、ある街でエースの噂を耳にする。