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気まぐれな君

第1章 ネコ


俺の顔が写っているからか、これ以上写真を見せるのが何だか恥ずかしくなってきたので、暫くしてから写真を片付けた。
気が付けば時間は17時。まだそんなに時間が経っていない。
少し寝ようと布団に潜ると、ルルも布団の中に潜り込んできた。
もふもふで、まだそんなに脂肪がないルルの体はゴツゴツしていた。
なのに、一緒に寝るととても安心感があって、俺は睡魔に襲われそのまま瞼を閉じた。
懐かしい。誰かと寝たのは彼女以来だ。
そう思いながら、俺は深い眠りについた。







「ねえ、私がもし死んだら、どうする?」
そんな早く死ぬ事なんて無いだろ?
「そうね、でももしの話だから」
死んだらねぇ。国葬か屈葬にしてあげる。
「甕棺墓は嫌よ。弥生時代じゃないんだから」
はは、冗談。君が死ぬ前に俺が死んでるかもな。
「どうしてよ」
俺の希望としては、俺を看取ってからがいいな。
「何それ、プロポーズ?」
そんなプロポーズ嫌だろ。
「はは、そうね。私は、一緒に逝きたいかな」
俺と?
「うん。だって、好きな人と一緒に逝けるなんて、幸せじゃない?」
何か、凄く考え方がメルヘンだね。
「メルヘンなんかじゃないわよ。当たり前のことを言ってるだけだよ」
当たり前ねぇ。
「それで貴方だけ天国じゃなかったら私泣くからね」
そんな悪い事したことねぇよ、つーかした覚えもないし。
「ふふっ、ならいいけど。ずっと、一緒に居てよね。約束」
あぁ、約束だ。
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