Volleyball Boys 《ハイキュー!!》
第5章 あい・らぶ・ゆー!《鎌先 靖志》
『なっ、にしてんのよおぉぉぉお!』
「いだーっ!?」
ドムッと鈍い音をたてて、鎌先の鳩尾に私のグーが決まる。
「いやー、良いの撮れたわ!」
『二口、それ消しなさいっ!』
「さーさー、次だよー次」
『二口いぃぃぃい!!!』
二口に噛み付くと、さらりと流された。
「蒼井先輩、真っ赤………」(ボソリ)
『青根っ喋るな!』
いつもは喋らない青根。口を開いたかと思えば余計なことを!
「帰るか、笹谷」
「だな」
『そこ2人帰るなぁっ!』
3年2人が帰ろうとする。
鎌先?ああ、自分のしたことの重大差に気付いたらしく、悶絶してる。肝心な時に役に立たないんだから。
「…キス…ふにって……海宙柔い…」
『あぁっもう!始めてじゃあるまいし鎌先もシャキッとしろ!2年はちゃかすな!3年は帰るな!』
「「「「「サーセンッした!」」」」」
私が怒鳴り散らすと、5人は土下座した。力関係を分かっているようで、大いに結構。
「えー、ゴホン。王様だ~れだ!」
仕切り直しで茂庭が声を掛ける。
「俺だな!」
今度は茂庭。さっきの二口同様にニヤッとすると、こう言った。
「5番のほっぺに1番ちゅー!」
「俺、5番だけど?」
『ふ、たくち…?』
最悪だ。