Volleyball Boys 《ハイキュー!!》
第5章 あい・らぶ・ゆー!《鎌先 靖志》
二口を先頭に集まる部員たち。俺に続いて茂庭や笹谷もやって来た。やっぱり気になるんだな、バレー部が。
「また来たんですか!暇ですか!就活大丈夫ですか!?」
「二口、失礼だ!」
開口一番にそれかよ!
そして、クソ生意気な後輩クンは、俺の格好を見て、プッと吹き出した。そして一言。
「先輩、シャツまくりすぎじゃないスか!」
「余計なお世話だ!」
そんな応酬を繰り広げていると、二口の後ろに小柄な影が。あれはもしや…?
『二口ぃ、口の利き方いい加減に直せって言ってんでしょーが!』
「ギャース!」
ベチーン!と二口の背中を叩く小さな女子生徒。あごのラインで短く切り揃えられた黒いショートヘア、そしてぱっつんの前髪
oh、愛しの彼女よ…
「海宙~っ!」
『ストォップ!180越えてるその図体で走って来んな!フツーにコワいわ!』
…拒絶されました。ゆっくり歩いて近付くと、下から見上げる彼女。150と少しの彼女と並ぶと30㎝近い身長差。
「うっわ、青根見て、リアル美女と野獣」
「………」(コクコク)
「誰が野獣じゃあ!」
『まったまた~、二口ぃ、そんなに褒めても何にも出てこないんだからね?』
そこー!反応が違う!青根何気に頷くな!
てか、俺が罵られてるのにノータッチ!?
…とまぁ、こんな具合に彼女はサバサバ系である。俺らみたいな奴らでも、物怖じしないしむしろ一緒に盛り上がってる。
そんな彼女に、ベタ惚れなわけだが。