Volleyball Boys 《ハイキュー!!》
第18章 夏の病?《チーム音駒》
熱中症、ひらがなにするとねっちゅうしょう。勘の良いヤツなら分かっただろ。
俺の"欲求不満"発言に、顔を真っ赤にして弁解する蒼井。すげー、なんかウケる。
『な、なんでそうなるんですかっ!?』
「あのな。熱中症ってゆっくり言ってみ?」
訝しげな視線を俺に向けながら、蒼井はおずおずと口を開いた。
『ね、熱中症?』
「ダーメ、もっとゆっくりな」
『ねっちゅうしょう…?』
「もっと。一文字ずつ区切って」
『ねっ、ちゅう、しょう…?』
「あ、分かった!」
蒼井が2度目を行った時、リエーフが声を上げた。その目はクイズの正解を見付けた子供のようにキラキラと輝いている。ガキっぽい…(笑)
『灰羽くん、何が分かったの?』
「熱中症って、ゆっくり言うと"ねっ、ちゅう、しよう?"って聞こえます!」
ああ、と声を漏らす部員。蒼井は目が点になってる。それから俺をキッと睨み付けて声を荒げた。
『黒尾さんそんなくっだら無いこと考えてたんですか!?』
「だって聞こえちまったんだもんよ」
『欲求不満なのはそっちじゃないですか!』
その一言に、げらげらとリエーフが笑い出した。つられて夜久や海、犬岡までが笑い出す。
欲求不満、なんてことないけどな。ムラムラしてきたはちゃんと自分でヌいてるし←
仕方無い、責任転嫁だ。そう思った俺は、全責任をずいとリエーフに押し付ける一言を放ったのだった。
「俺はそんなことないの。蒼井を厭らしい目で見てるのはリエーフですー」