Volleyball Boys 《ハイキュー!!》
第17章 Summer's Memory《チーム青城》
【国見 side】
朝ご飯を済ませ、部屋に戻ろうとするとミドリさんに呼び止められた。
「海宙ちゃん、今日はどうするら?」
『今井浜まで行ってきます。夕方に帰ってくるんで、晩ご飯だけお願いします』
「はーい。今日も暑いみたいだから、熱中症に気を付けてね」
そういえば、さっきのテレビのニュースでは伊豆は34℃の予想だった。暑いのはイヤだけど海には行きたい。夏の矛盾、だ。
部屋に戻り、出掛ける用意する。水着とタオルなどをエナメルに詰めて、荷物を持って旅館をあとにした。
先輩曰く、すぐ近くの海は観光客で混むので、別の所に行くらしい。電車で数駅の今井浜駅。目の前には今井浜海岸が広がっていた。
青い海に透き通った空、そして白い入道雲。まだ10時前だというのに、地元の人だろうか、賑わっている。
「わー、海っぽい」
「そりゃ、海だからな」
当たり前の感想を言うと、荷物係の金田一がつっこんだ。レジャーシートやタオルの入ったバッグを持たされてる。
『とりあえずレジャーシート敷いて場所取りね。更衣室で着替えてまた戻ってこよう』
ぞろぞろと更衣室に向かい、水着に着替える。既にベタつくTシャツを脱いでいると、及川さんが何か企んだような顔をしていた。
「ちょっと、岩ちゃん。及川サンのナイスバディに見惚れないでよ?」
「…殴って良いと思うやつ、手ぇ上げろ」
「はーい」
「国見ちゃん!?」
この人、どこ行っても変わんないな。