Volleyball Boys 《ハイキュー!!》
第17章 Summer's Memory《チーム青城》
【蒼井 side】
美味しい晩ご飯を堪能したら、すぐに布団を敷いた。縦2×横4で計8枚のお布団。転がりたい衝動に駆られるね、これ。と、ここで問題が発生。
『ねぇ、私ってどこで寝れば良いの?』
騒いでいたのがシーン…となる。順当に考えれば端っこなんだろうけど。ギラリ、と全員の目の色が変わった。そして拳を掲げる。え、殴り合い!?
『ちょっ、喧嘩はダメ…』
「さーいしょーはグー!」
「じゃーんけーん…」
ポイッ!!!
「あーいこーで…」
ショッ!!!
「あーいこーで…」
ショッ!!!
「ぐあぁぁぁ、負けたぁぁぁ…」
「ヨッシャアァァァ!!!」
え、何このカオス。何この盛り上がりっぷり。たかがじゃんけんですよ?呆然とする私の後ろから、国見が呼んだ。
「海宙先輩、隣寝ても良いですか?」
『ホント?国見なら良いよ。なんか安心』
ふふふ、と笑うと急に声が静かになった。
「…おい、国見」
「いぇーい」
「いぇーい、じゃねーよ!」
「こっちは命賭けてんだよ!」
『そんな下らないことに命賭けないでよ!』
何この低レベルな争い。何この典型的なバカの集まり。国見をターゲットにぎゃーすか始まったまくら投げ大会に、ため息を吐いた。
『バレーしてる時はカッコいいのになぁ…』