Volleyball Boys 《ハイキュー!!》
第15章 ★祭りの夜に《木葉 秋紀》
バチッと音がして、照明が一気に消えた。どうやら近くに落ちた雷のせいで、ブレーカーが落ちたようだ。
それよりも、状況がヤバい。正面から抱き付く海宙、思いっきり抱きしめてくるから胸の膨らみがモロに当たってる。ちょ、マジで下半身が心配。
『いや、暗い暗い、怖いよ、秋紀、秋紀?』
パニクる海宙を落ち着けようと、背中をそっと撫でてやる。過呼吸だったのが、少しずつ治まってきた。
「大丈夫、大丈夫。俺はいるから」
『うん。秋紀、だね。ふふ、いー匂い…』
胸元ですんすんと鼻を鳴らす。小動物みたいで、スゲーかわいんだけど。
『雷怖い。秋紀一緒に寝よ、良いでしょ?』
いや、良くねーよ、ちっとも良くねーよ!
「いや、それは、ちょっと…」
『やだ。秋紀と寝るの』
ひっぺがそうとしても離れない。抱き付いたままとか、コアラかよ。仕方無いので俺の部屋までそのまま移動。相変わらず暗いまま。
海宙をベッドに転がして、俺は横に座る。祭りもあって疲れたのか、暗がりでも目がとろんとしている。
「もう寝るか?」
スマホを見ると、11時。いつもより早いが、たまには良いだろう。
『うん、寝る。秋紀も、来て?』
隣をぽむぽむ叩きながら、海宙が言った。ここで拒否ったらまためんどうだよな…意を決して隣に寝転がると、案の定抱き付いてきた。またかよ!?
『秋紀…あったかい…』
「お前もあったけーから」
少し話すと、口数が減ってきた。そろそろ寝るかと思ったら、ブツに違和感。は、コイツ触ってんのか!?
「おまっ、何して…!?」
『秋紀、お腹に当たってるんだけど。これって勃ってる、って言うの?』
「あのなぁ、誘ってんのか。マジで食うぞ」
『食べないでよ(笑)でもま、秋紀ならそんなことはしないもんね』
「…なら、試してみるか」
『え、何を?』
「何って、ナニ…?」
仰向けの彼女に覆い被さり、噛み付くようにその唇を奪う。激しいキスをしながら、シャツの裾から手を入れる。辿り着いたはまろい双丘。やわやわと揉むと、口の端から甘い吐息が漏れた。
ヤバい、堕ちる…
コイツという存在に、堕ちる。