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【 銀魂 】愛を教えてくれた人 ― R18 ―

第2章 夢と現実の境界線




部屋に戻り、四人は一つの机を囲んでいた。


「で?何があったわけ?」

「話す必要は無い。」

「ここに住むなら俺達にも知る権利くらいあんだろうが。」

「どうしても話せというなら私はここを出る。」


万事屋にひとまず住むことになった成瀬に銀時はお構い無しに事情を探ろうとした。
興味本位という事もあったが、事情を聞いておけばもし何かあった時に対処できるかもしれないというのが本当の理由だった。

だが成瀬が話そうとする素振りは一切無く、気を使った新八が銀時を止めた。


「銀さん、無理矢理聞くのは良くないですよ。」

「そうネ!女の子には話したくない事の一つや二つあるネ!そんなデリカシーすら無いからいつまで経ってもモテないアル。」

「余計なお世話だコノヤロー。」


新八が銀時を制止すれば神楽もそれに便乗してただの悪口を銀時に向け放った。
新八と神楽の優しさを感じ成瀬は二人に笑を向けた。


「新八、神楽、ありがとう。」


その端麗な顔から向けられた笑に、新八はハートを刺され放心状態に陥り、神楽も見惚れてしまう程だった。
そんな様子をつまらなさそうに見ていた銀時は、それ以上成瀬に事情を追求する事はなく話を180度変えて話し始めた。


「あ、そういえばお前料理とか出来んの?」

「出来ない。」


銀時が成瀬にそう訪ねたのは、神楽が料理当番の日には三食卵かけご飯という事を避けたいのと、単純に女の手料理が食べたいという理由からだった。
だが成瀬の答えは呆気なく、銀時はため息を零した。


「何だよ、女のくせに料理も出来ねぇのかよ。」

「悪い。生憎、小さい頃から働いていたんでな。家事なんぞ経験する機会なんて無かったんだ。」


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