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This blood is your thing

第8章 Ⅱ ───狂おしい程に───



の隣に座るのも癪だからテーブルを挟んだ反対側のソファーに、腰を下ろす。

「さてと・・・。」
逆巻家へ宛てた手紙でも書こうかな?

───話がある。を連れて行く。
でいいか。

使い魔を呼び出して・・・
「アイツらに渡してきて。」
手紙を咥えた使い魔は駆け出した。

もし、が逆巻家に帰る。なんて言い出したらどうしたらいいんだろうか。
ふと感じた不安が一気にオレを埋め尽くす・・・

「クソッ・・!」

今すぐにでもはオレのモノだと叫びたい。

「シンくん?」

「っ・・・!あぁ・・・起こしちゃった?」

は身体を起こしオレの名を呼んだ。
タイミングいいんだか、悪いんだか・・・。

「こっち来なよ。」

「・・・ん。」
目を擦りながらオレの隣に座ったからは少しだけ兄さんの匂いがした。
その瞬間、先程までの不安が苛立ちに変わるのが解った。

「おはようシンくん。」
はそのまま身体を寄せた。

「・・・おはよう。」
言いながらオレはを押し倒す

寝惚けているせいか、は特に驚かない。

「ねぇ?兄さんとなにしてたの?」

頬にキスを落とすと、ふにゃふにゃと笑った。

「言ったはずだよ?
アンタはオレのものだ・・・って」

いつまで寝惚けてるのさ

「もう忘れちゃったの?」

は顔を紅く染めながら何度も首を横に振った。

「どうだか」

「・・・意地悪。」

「よく言うよ
兄さんに触られて悦んでたクセに。」

くそ、自分で言って傷つくなんて馬鹿げてる。

「シンくん違っ・・・」

「ちがわないでしょ!?」

ムカつく・・・

「何度でも解らせてやるよ・・・」

「シンくんごめん」

「赦さない・・・んっ・・・」

柔らかな唇を塞ぐ

「だめ・・・カルラさんにっ・・・」

「アンタが呼んでいいのはオレの名前だけだ」

───兄さんの名前なんて呼ばせない。

さっきよりも紅い頬をそっと撫でる

「可愛いね。」

だから他の・・・オレ以外の事なんて考えないで

言わなくても伝わる様に何度も何度も唇を重ねる。


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