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【マフィア松】狂った世界に君がいた

第4章 焦燥


***
バスルームに入って約20分が経過した。


そろそろ怪しまれる頃合いだ。
しかし、どうにかして逃げないと。

そう思い、ジャケット裏に隠していた手榴弾を手に持った。

「あんまり使いたくないけど…仕方ない…」


最終手段を使おうとしたその時、バスルームのドアが開かれる音がした。



あつし「…何してるの?」

あちゃぁー…最悪だよ。

あつし「僕から逃げようとしたの?」

「逃げるも何も、はじめっからお前のもんじゃありませーん。」


私の言葉に彼がピクッと反応した。
そして私の手を掴み取り、手榴弾をそっと奪われてしまった。


あつし「…分かった。じゃぁ今から僕なしじゃ、生きられないってくらいめちゃくちゃにしてあげる。」

「はい?意味わかり…」

意味がわからないって言おうとした瞬間ーーー



あいつの顔が近づいてきたと思ったら口に柔らかい感触がした。




「〜〜〜〜〜っっ!」


初めてされた接吻というものに、私は頭が混乱してしまった。



あつし「ヘぇ〜その顔だと初めてだったみたいだね。
いつも男のふりをして強気な君も女の顔をするんだぁ。


よしっ。ベットへ行くよ。」


そういうと彼は私をヒョイっとお姫様抱っこして

ベットへと向かっていった。




怖い。好きでもない奴にこれから侵されてしまうんだ。








助けて…誰か。



私は焦燥を感じながら、ベットに放り出された。




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