第4章 焦燥
ほのかside
あれから私は飛行機でアジトに帰ってきた。
そして…
あつし「んじゃあ、風呂に入って来なよ。あっ!右手はお湯につけちゃダメだよ。」
こいつとこれから始める準備に押されているのだった。
風呂に入れと催促されるまま、私はバスルームへ向かった。
「はぁ…確か天井に隠し通路があったはず。そこから逃げればいいや。」
私はシャワーを浴びる気など全くなく、すぐさま風呂場の天井を押し上げた。しかし…
「あれっ?」
ガタガタ。
「よいしょっ!」
精一杯力を入れても隠し通路への道が開かない。
冷や汗が私の方を伝った。
これは…どうしたものか。あいつから逃げる手段がないじゃないか。
とにかく、シャワーの水は出しといてお風呂はいってますアピールしないと。