Everlasting Lovers *ディアラバ*
第10章 生贄の花嫁
叶うわけがない…
そう思って どうすればいいかわからなくなってシュウを避けてた。
でも、肩に感じる彼の重さと彼の言葉はいとも簡単に私を捕らえる。 私の中の好きが溢れて止まらない。
恐る恐る彼の髪に触れる。嫌がるそぶりを見せない彼に安心し 優しく撫でた。
「 ごめん… 私がただ勝手に変なこと考えて避けてた、、 でも 私 本当にシュウのこと嫌いじゃないよ。シュウに傷つけられてなんかない。むしろ幸せだよ、私はシュウといられて…」
ここに来てから、寂しい思いをすることは1番だってなかった。
シュウ、レイジさん、アヤト、ライト、カナト、スバルくん
彼らにそんな気はないけれど どんなに騒がしくて 迷惑なことされても 誰かがいつも近くにいることが こんなに楽しいなんて、嬉しいなんて、、 懐かしい思いを思い出させてくれたのは彼らだ。
いつの間にか私の大切な人達になっていた。幸せになるのを側で見守りたいと思うくらいに… ユイちゃんもいずれか私の中で そんな存在になるんだろう。
シュウ… シュウも大切だけど、、
他のみんなとは違って ……
「 私はシュウが好きだから… シュウが跡取りになるのを応援したり、ユイちゃんとの仲を取り持たなきゃいけないのに、、、 出来ないの… 他の誰かと幸せになるんじゃなくて 私と一緒にいてほしい。他の誰かとシュウが結ばれるのなんか見たくない。
好きなの… シュウ、、、」
言いたかった。でも言いたくなかったこんなこと。
気持ちがごちゃごちゃで自分がわからない。涙が止まらない。
「 なんで 俺が跡取りになる?」
「 え? だって長男だし…」
「 俺は当主の座には興味ない。それに あの女はアヤトを選んだだろ。」
「 …… でもっ! まだわからな、、」
「 あんた 鈍感すぎ、あいつらの様子じゃ 他の奴が割り込むすきもないだろうしな。」
アヤトとユイちゃんが…… ?