Everlasting Lovers *ディアラバ*
第1章 出会いとはじまり
「どうかされましたか?」
「いっいえ、なんでも…」
レイジさんはメガネを上げながら、言った。
「 と いうわけなのて、貴女が夕食を断る必要はありません。むしろ、貴女には私の料理を食べる義務がある。」
「は?」
「なんです?その間抜け顔は、みっともない。」
レイジさんって…
「しっかり 7人分の料理を用意したんです。貴女に拒否権はありませんよ。」
レイジさんって…
「ふふっ」
思わず笑みがこぼれる。
「なんです?」
兄弟のお母さんみたいで、、
変な吸血鬼…
リビングに着くと、まだ1人しかいなかった。ソファーで目を閉じ、音楽を聴いているみたいだ。
「よりによって、いるのが貴方ですか、、穀潰し。」
えっ ていうことは この人… 長男の
その人は ちらっとこちらを見て、また目を閉じた。
寝てはないようだし、と近寄り 声をかける。
「すみません。あの、、」
「無駄ですよ。」
キッチンからレイジさんが冷たく言い捨てた。
「音楽を聴いているので、貴女の声は聞こえませんし、それに…
穀潰しに挨拶をする価値はありません。」
レイジさんの声がどんどん冷たくなっていく。
「 いや、でも これから お世話になるわけですし…」
顔をしかめたレイジさんは、私に やたらオシャレなグラスに入った氷水を渡してくれた。
「 あっありがとうございます。」
少し渇いた喉を潤そうとすると、
「 何を勘違いしてるんです? それは貴女に飲ませるために渡したわけではありませんよ。」
「えっ じゃあ?」
「そこの穀潰しにかけといてください。挨拶なんて、それで充分です。」
……この2人 、どれだけ仲悪いの…?
「しっしませんよ!そんなこと‼︎」
「じゃあ、貴女の夕食は抜きで。」
「さっき 7人分 作ったって言ったじゃないですか⁈」
「私が食べます。」
と、レイジさんと不毛な言い争いをしていると、ソファーで寝そべっていた彼が さっと 起き上がった。
「…うるさい。」
「ちっ起きましたか、穀潰し。永遠に寝てたらいいものを。」
「あーそうだな。俺もそうしたい。」
気怠げそうに言うと、フワッとした金髪の彼はサファイアの瞳を こちらに向けた。
「…あんた?」
「今日から、こちらでお世話になるリリです。」