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Everlasting Lovers *ディアラバ*

第10章 生贄の花嫁




生贄の花嫁として来たのは、小森ユイちゃんという同い年の女の子だ。 明るく元気で でもどこか抜けている彼女を私はほっとけない。それに女友達ができて心の底から嬉しかった。学校でもよく一緒にいる。まあ… もれなくオマケがついてくるが、、、


「 おい、怪力女! そいつ独り占めしてんじゃねーぞ? チチナシは俺様のものなんだからな!」

「 え〜〜 アヤトくんばっかりズルいよ〜 ビッチちゃん たまにはボクにも吸われたいんでしょ? んふ♡ 」

「 ふざけんな、変態! こいつは俺様のなんだよ。なんてったってチチナシが俺を選んだんだからな‼︎」



「 選び直したい… 」

ボソッとユイちゃんが呟く。
あの日、彼女が選んだのは アヤトだった。 とっさに目の前にいた人を指差したら それが偶然にもアヤトだったそうだ。
そんなことになったら 私だって選び直したい。


「 … うるさい、、うるさいんですよっ さっきから‼︎ リリさん どうにかしてくださいよっ! 」

カナトくんが課題のプリントを破り捨てながら、私に怒鳴った。

「 アヤトとライトがうるさいのなんて平常運転じゃん。しょうがないよ〜 」

「 … 生まれた時から、我慢してる僕の身にもなってくださいよっ!」

ヒートアップしていくカナトをなだめようとユイちゃんが話しかける。


「 カっカナトくん! お菓子あるの!一緒に食べよ…」

「 …… っ そんなもので誤魔化さないでくださいっ‼︎ 」



同い年で同じクラス、学校ではこの5人で行動することが多かった。騒がしくて 破茶滅茶な三つ子だが 他愛もない話を彼らとするのは楽しい。



家では、、、
前はシュウといることが当たり前だった。でも 今は避けてしまう、、
アヤトがユイちゃんの血を吸う権利を得たとはいえ 実際 跡取りがアヤトに決まった訳じゃない。残りの兄弟も可能性はある。
だったらユイちゃんじゃなく私がシュウの側にいる訳にはいかない…


でも ほんとは そんなもっともらしいことじゃなくて、、


これ以上、好きになるのが怖かった。
彼が他の人と結ばれることが怖くてしかたない。
だから 逃げてるだけだ…





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