Everlasting Lovers *ディアラバ*
第1章 出会いとはじまり
それは一瞬だった。
アヤトが私の指先を口に含んだ。
「ダメっ 吐き出してっ!」
「 んっ… はっ」
次の瞬間、私の血を吸ったアヤトは顔を強張させ 姿勢を崩し痙攣を起こし始めた。
「 アヤトくん⁈」
「 アヤト、、」
とっさに ライトくんとカナトくんが駆け寄る。
「はっ… うっ あっ はあ…」
赤髪を振り乱し、床をのたうちまわる。私のせいなのに、
私には…… どうしようもない、、
「 ねぇ 君、アヤトくんに何したの?」
細められたエメラルドの瞳が私を竦ませる。
「…私の血を飲んだから。」
「そんなんで こんななるわけないだろっ‼︎」
「 っなるんです! 私の血は、吸血鬼にとって毒になる。だから…」
ライトくんとカナトくんが信じられないといった目で私を見つめた。
「……すみません。幸い、彼が口に含んだのは少量だから、もうじき治るはずです。」
震える声で なんとか言うと、突き放す様にカナトくんが言った。
「…そうですか、、もういいです。後は僕達がアヤトを診ます。あなたは下がっていてください。」
「…はい……」
そうだ。私がここにいても、、、
この場から立ち去ろうとした その時、
「 ねぇ。」
ライトくんが私を呼び止める。それはさっき聞いた彼の声より、一段と低かった。
「 なんで、アヤトくんから逃げてる時、自分の血は毒だって 言わなかったの…?」
確かに… 言ったところで、アヤトが納得したかはわからないけど、、もしかしたら 彼は私の血を吸わずに済んだかもしれない…
でも、たぶん 私は
「自分の手の内を明かす様なことしたくなかったんですよ。吸血鬼には…」