Everlasting Lovers *ディアラバ*
第1章 出会いとはじまり
大きく愛らしい瞳が 私を捕らえた。
「……あなたのせいです…」
「へっ?」
彼は 抱き抱えたぬいぐるみに話しかける。
「 ねぇ テディ? あなたがさっきから その声で喚いて、その香りをばら撒いて、、テディもそう言ってます… 責任とってください」
「 責任って…」
「簡単です。その血を僕に差し出してください。」
丸腰の状態で、3人の吸血鬼に囲まれるなんて絶望的だ…
欲望を映した瞳と鋭い牙が どんどん近づいていく、、
「 やめてよっ‼︎ 私の血は飲んじゃダメって カールハインツさんから聞いてないの⁈」
3人の動きが一斉に止まる。
「は?」
「え?」
「……」
アヤトが、納得したような顔で言った。
「あーオマエか、花嫁じゃなくて 別ので 来るっつってたの。」
今まで 何だと 思ってたのよ…
「 と、すると あれか? オマエが新しい継母か?」
「違います。」
「んふっ こんなに若い継母は さすがにないでしょ? ねーカナトくん。」
「……。どーせ、あの人がどっかの人間に生ませた僕達の妹とか言うんでしょ…。」
「違います。」
すごく疑わしげな目を向けられる。兄弟揃いもそろって 考えること同じだとは… まあ、この兄弟の関係を考えると わからなくもないけど、、
「 まっいずれにせよ、あの人がそう言うなら ボクは手を出さないよ〜 面倒くさい事になりたくなーいし?」
「僕もテディもです。」
「俺もだ。あいつと関わってもロクなことがねえ。」
と、あっさり引いてくれて良かったものも、少し気になる。
カールハインツさん、あなた 息子達にどんな風に思われてるんですか…
何はともあれ 危険は去ったみたいだ。落ち着くと、カナトくんが割った花瓶が目に入った。
「…片付けないと。」
白い破片に手を伸ばす。
でも、私は考えが足らなかった。素手で拾おうとするなんて……
「 いたっ」
指先から、血が流れ落ちる。
そして顔を上げた先にいたのは、目の色を一層 濃くした3人の吸血鬼。