• テキストサイズ

Everlasting Lovers *ディアラバ*

第1章 出会いとはじまり



大きく愛らしい瞳が 私を捕らえた。

「……あなたのせいです…」

「へっ?」

彼は 抱き抱えたぬいぐるみに話しかける。

「 ねぇ テディ? あなたがさっきから その声で喚いて、その香りをばら撒いて、、テディもそう言ってます… 責任とってください」


「 責任って…」


「簡単です。その血を僕に差し出してください。」

丸腰の状態で、3人の吸血鬼に囲まれるなんて絶望的だ…
欲望を映した瞳と鋭い牙が どんどん近づいていく、、

「 やめてよっ‼︎ 私の血は飲んじゃダメって カールハインツさんから聞いてないの⁈」


3人の動きが一斉に止まる。


「は?」

「え?」

「……」

アヤトが、納得したような顔で言った。

「あーオマエか、花嫁じゃなくて 別ので 来るっつってたの。」

今まで 何だと 思ってたのよ…

「 と、すると あれか? オマエが新しい継母か?」

「違います。」

「んふっ こんなに若い継母は さすがにないでしょ? ねーカナトくん。」

「……。どーせ、あの人がどっかの人間に生ませた僕達の妹とか言うんでしょ…。」

「違います。」

すごく疑わしげな目を向けられる。兄弟揃いもそろって 考えること同じだとは… まあ、この兄弟の関係を考えると わからなくもないけど、、


「 まっいずれにせよ、あの人がそう言うなら ボクは手を出さないよ〜 面倒くさい事になりたくなーいし?」

「僕もテディもです。」

「俺もだ。あいつと関わってもロクなことがねえ。」

と、あっさり引いてくれて良かったものも、少し気になる。

カールハインツさん、あなた 息子達にどんな風に思われてるんですか…

何はともあれ 危険は去ったみたいだ。落ち着くと、カナトくんが割った花瓶が目に入った。

「…片付けないと。」

白い破片に手を伸ばす。

でも、私は考えが足らなかった。素手で拾おうとするなんて……


「 いたっ」


指先から、血が流れ落ちる。

そして顔を上げた先にいたのは、目の色を一層 濃くした3人の吸血鬼。

/ 120ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp