第1章 はじまりと契約。
「えへへっ、だ〜れだ!?」
『ええ・・・?!
難易度高いな・・・』
なんともまあ、高難易度な〝だ〜れだ?〟をされたものだ。
後ろから突如抱きしめてきた相手は、とりあえず当ててもらいたいのかガッチリと私の首元に回してる腕を離そうとしない。
『・・・うーん、この声・・・。
さては、声の人は小野・・・大輔さんだな?』
十四松「おー、大当たり!!
鈴ちゃん凄いね!
おれ、十四松!五男やってるよー」
『よっしゃ、ビンゴっ』
十四松「当ててくれたお礼するね!」
ぐいぐいと初対面からゴーイングマイウェイな小野さんボイスだなあ、と思ってたら抱きついてる体制から一転。優しく抱き留められた。
そして耳元に口を寄せられる。
十四松「・・・・・・君なら、俺に気づいてくれると信じていたよ。鈴・・・」
『・・・、っッ!!?』
言葉を、失った。
おいおいマジか・・・!
え、なにこれ。なんの拷問なんだこれは。
それはまさしく、進撃で人類の為に頑張ってるエルヴィンとか黒執事のセバスチャンとかうた☆プリの綺羅とかデュラの静雄本人ではないか!?
うっわ格好良すぎて背中ゾワゾワするうううう!!
これ以上そのエロボを零距離で聞くと自律神経がトぶ可能性が出てくると即座に判断した私はおそ松達に助けを求める事にした。
『っお、ふ・・・・・・っっく・・・!!!
そ・・・そこの3人、傍観決め込んでないで助けてくれるかな!??』
おそ松「・・・、っと・・・危ねー危ねー。
おーい十四松、そこら辺にしとけ。
いくら鈴チャンのリアクションが楽しいからって、あんまからかってやらないの!」
十四松「ちぇー、もう終わり?
あ、野球する?野球する!?」
トド松「しないよ、十四松兄さん。
・・・鈴ちゃん、大丈夫?」
おそ松に言われて、十四松は声のトーンを上げた。
・・・・・・なんだ、このギャップは・・・!?