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The result of revenge [ディアラバ]

第6章 Casual everyday~何気ない日常~




「や...め......て...」
意識が遠のきそうになるのを必死に堪えて、私は抵抗した
するとレイジさんは突然ハッとし、締めていた手を緩めた

私は何が何だか分からず
「...あの...」
と、声をかけると、レイジさんは私から手を離し、『すみません、私とした事が少々取り乱しましたね』と言って、すぐに立ち上がった

「私は大丈夫ですけど...レイジさんは大丈夫ですか?」
締められた首がまだズキズキと痛む
けれど、そんな事はどうでも良くなるほどに、レイジさんの事が気になった...

「貴女が心配する事ではありませんよ。それより、時間がないのですから早くなさい」

「はい...」

一体どうしたのだろう...
確かに私の態度は良くなかったと思う。けれど、あそこまで取り乱すレイジさんを見たのは初めてだった...
レイジさんは新しいネクタイと、ジャケットを持ち、部屋から出て行った。

私はベッドから降り、制服を手に取る。
制服を眺めながら考える...学校へ行くのは2回目だけれど、最初の記憶が曖昧で、初めて行く様なそんな感覚
どんな場所なのだろうか、期待と不安で胸がいっぱいになる。

レイジさんの事も気になるけど...
とにかく今日を無事に過ごす事を考えなきゃだよね...

制服に着替えた私は、ベッドの布団をキレイに直してから、部屋を出た────


確か、外に車があるんだっけ...
急いで外へ出て、車の存在を確認すると、そこには前と同じ車が停まっていた。
嫌な記憶が頭をよぎる...
ライト君とスバル君に吸血された事実、それは私の記憶からは消えていなかった。

でも、大丈夫。
この間、ライト君ともスバル君とも少しはまともな会話が出来ていたし、今日はレイジさんがきっと先に乗っているはず...
複雑な心境のまま、私は車へと向かった。


ドアの前で深呼吸...

「よし、行こう」

ドアに手をかけようとした時、車のドアが自然に開いた
恐る恐る車の中を覗き込むと、そこには私以外の全員が既に車に乗って待っていた。

「すみません、遅くなりました」
慌てて車内に入り、適当に空いていた場所に座る

「おせぇ!ユウラのクセにオレ様を待たせやがって、てっきりレイジと一緒に来ると思ってたぜ」

「ふふ...ユウラさんは、グズでノロマなんですね...」



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