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The result of revenge [ディアラバ]

第6章 Casual everyday~何気ない日常~




「そうです。お父上に直接言われた時、聞かされているはずですよ」
満足そうな表情から一変、どこかシュウさんに嫉妬している様な、そんな表情に変わったのが私には分かった...

「じゃぁ、アヤト君とカナト君は...」

「貴方が心配する必要はありません。他人の心配より、ご自分の心配をなさった方が宜しいかと思いますが」
私の心配をよそに、レイジさんはとても冷たい言葉を私に投げかけた。

「んもー、ユウラちゃんてば、アヤト君やカナト君の心配までしちゃうなんて、ずいぶんお人好しさんだね♪」

「えっ...」
突然隣に座ったライト君、私の髪の毛をサラッと指で撫でる。あまりに驚いた私は、ライト君の方を向いて目を丸くした
多分とても変な顔をしている

「ハハッ!ユウラちゃんのその顔、面白すぎ」
ライト君は、今まで見た事がない位に笑っている

「そ、そんな笑わなくても...」
恥ずかしさのあまり、俯くと

「あれあれ?そんなにテレちゃって、キミのそのマヌケな顔、レイジにも見せてあげなよ」
ライト君は私の頬を人差し指でトントンとすると、頬杖をついてニコニコしている

「...イヤです...」
俯いたまま言う、すると食器をテーブルに置く音がした後に、レイジさんの声がした


「さ、くだらない戯れは終わりにして、もう部屋へ戻りましょう」

「えー、せっかくこれから面白くなる所だったのにー」


レイジさん、助けてくれた...?
いや、違う...
確かにくだらない戯れだもんね...


その後、ライト君は早々に立ち上がり、リビングから出て行った。レイジさんは、ひとつため息をつくと『さぁ行きますよ』と言って立ち上がり、ティーセットを持ちキッチンの方へと歩いて行く

一人リビングのソファーに座りながらレイジさんの後ろ姿を眺める

「...月蝕か...」
つい声に出てしまっていた

「ほら、何をもたもたしているのです?早く来なさい」
レイジさんには聞こえていなかったみたいだった

レイジさんの後ろを歩きながら、ふと考えていた。
正直な所すごく不安で、何か起こりそうな、そんな気がしてならない...
今の私は、完全な人間ではなく、始祖の血が半分残っていると、薄々感じていたから────


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