The result of revenge [ディアラバ]
第6章 Casual everyday~何気ない日常~
レイジさんはテーブルの周りに置かれた、1人掛け用のソファーに腰掛けると、紅茶を片手に持ちながら言った
「さて、他の兄弟達は...やはり私の話に興味が無いとゆう事ですね。私としては、スバルとライトがここに居るのは少し意外でしたよ」
「別にオレはレイジの話を聞きに来た訳じゃねぇよ」
「えー、ボクは興味あるなー、レイジの事を見つめるユウラちゃんのコトが♪」
起き上がりながら帽子をかぶり、足を組むライト君、私の方をじっと見つめて目をそらさない...
まともに目を合わせたら、飲み込まれそう
「はぁ?なんだよライト、全然意味わかんねぇ」
スバル君は、レイジさんの話を聞きたい訳じゃないと言っているのに、何故かこの場から立ち去ろうとはしない
「ユウラ、紅茶が冷めてしまいます。早く飲みなさい」
おどおどしてしまっていた私に、レイジさんが話し掛ける
他の兄弟達とは違う、丁寧な言葉遣いと、少し低めの声にいつも惑わされてしまう...
私の中でのレイジさんの存在がどんどん大きくなっている...それが自分でもはっきり分かる位になっていた。
「紅茶、頂きます」
私が紅茶を飲み始めると、レイジさんは話し始めた
「まず、今回の月蝕についてですが...魔界の月蝕も同時に始まるのです。それがどうゆう事だか分かりますか?」
「...いや、全く分からねぇ」
即答するスバル君
「はぁ...。スバル、貴方今まで月蝕をどう過ごして来たのです?」
「そんなもん───」
スバル君が言い終わる前にライト君が喋り出す
「ずっと棺桶の中に居ればいいもんね♪スバル君は」
「あぁ?!!」
完全にライト君に煽られているのに、その挑発にのってしまうスバル君は、素直なのか何なのか...
言葉の勢いそのままに、立ち上がろうとするスバル君を私が止めると、レイジさんが話を再開する
「月蝕が、ヴァンパイアに及ぼす影響はもう理解していますね?そして今回は同時期に魔界でも月蝕に入る...
では、ユウラ、貴女にはそれがどうゆう事なのか分かりますか?」
「影響が大きくなる...とかですか?」
「そうです。普段の月蝕よりも何倍も影響が出ると予想されるのです」