The result of revenge [ディアラバ]
第9章 Confrontation~向き合うこと~
「あぁ?なんでだよ!」
急に私の方を向いて、少し声を大きくして言ったスバル君。
私も負けずにしっかり答える
「スバル君知ってるでしょ?!今私がレイジさんと少し距離を置いてる事...。なのに今そうやって〝幸せ〟か?とか聞かれても、答えられる訳ないじゃん!」
何を焦っているの?スバル君...
「......っ、それもそうだよな...オレはまだオマエの口からなんも聞いてねぇもんな。悪かった」
「いいよ。私がこの間ちゃんと言わなかったのも悪いし...だから、スバル君先に続けて?」
私はスバル君の方へ向いて、少し微笑みかけた
相変わらず薄暗いバルコニー。
少し風が冷たくなって来たせいか、少し身震いする。
この位で寒いと感じるなんて、人間って本当に不便だな───
すると、スバル君は着ていた上着を脱ぎ、私の肩に掛けてくれた...
「あ、ありがと...スバル君は寒くないの?」
抱き寄せられた時よりもフワッと香るスバル君の匂い...
「ハッ...、ヴァンパイアのオレが寒い訳ねぇだろ?」
肩に掛けた時に触れたスバル君の手の感覚が、まだ少し残っている
「そうだね...」
「なぁユウラ...ハッキリ言ってもいいか?」
私の真後ろに立ち、問い掛けるスバル君
振り返らずにそのまま聞く
「うん。なに?」
「オレならオマエを、そんな寂しそうな顔させねぇから、だから......オレを選べよ...」
返す言葉に詰まる。
今、スバル君が私から見えない所に居てくれて良かった
私にはもったいない程の、特別な言葉を言われた。だけど、それに答えられない自分が居る...
本当なら、ちゃんと本音を言ってくれているスバル君の顔を、見なくちゃいけないと分かっていても...
───振り返れない。
「あー...いや、いい。やっぱり今のは忘れてくれ...」
私の答えを待たずに切り出した
スバル君は私の横へと戻ると、続けて言う
「まだ、オマエの本音を聞いてねぇし、それに多分オレの想いは届かねぇと思うからよ...だからほら、早くオマエの事話せよ。オレが、聞いてやるって言ってんだ!」
「...だけど...レイジさんの事、だよ?今のスバル君に、私がそんな話してもいいの?聞いてくれるの?」
私は、少し間を置いて話し出した