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The result of revenge [ディアラバ]

第9章 Confrontation~向き合うこと~




「...っ、ハッ...やっぱ抵抗すんだなユウラ...」
少しだけ緩められた腕。
だけどまだ私を離そうとはしない

「だって、どうしていつもそうやってスバル君が私にかまって来るのか分からないし...こんな所レイジさんに見られたく無い。」
素直な気持ちを言えてる...ちゃんと喋れてるかな、私。

「オレは......っ、クソッ!いつもこんなんだから、上手く伝わるか分かんねぇけど、...オレは...オマエが......ユウラの事が気になって仕方ねぇんだ」

再び強く抱きしめられる。
唐突過ぎる言葉に、私は抵抗する力が抜けてしまっていた...

「...それって、気になるって、私が普通の人間と違うから?スバル君達のお父さんから送られてきた人間だから?」

いつになく自然に言葉が紡ぎ出される。

「オレだって初めはそうゆう事だと思ってた。興味本意っつうかよ...レイジの側に居るって聞いた時は、まるでオレの母親みてぇな女だって...どうせ最後には壊れちまうんだ、そんな女はもう見たくねぇから気になってるんだ、ってそう思ってた...」

「...スバル君、今日はよく喋るね」
スバル君の本音を聞いているうちに、次第に心地よくなっていく腕の中。
私は真面目な話が少し苦手だからか、変な所に突っ込んでしまっていた

「あぁ?!オマエ、オレが今どんな気持ちで話してんのか少しは考えろよな!」

そう言うと、突然スバル君は抱き締めていた私を開放し、バルコニーから外を眺めるように黙った...

「ご、ごめん。ちゃんと聞くから...」

「チッ...まぁいいけどよ。」

私もスバル君と同じ様にしてバルコニーから外を眺める。生温い風が私とスバル君の間を通り抜ける...
月が雲に少し隠れていく
月明かりが陰ると、スバル君はまた話し始めた。

「けど、違ったんだ...オマエがレイジの事を見てた時の横顔とか、嬉しそうに喋ってる姿とか、そうゆうの見てたら...今までに感じたコトのねぇ感覚に襲われて...」

───スバル君の言ってる事。
まるで今私が感じている感覚と似てる...

「いつもオマエが頭ん中にいて消えねぇ」

「...うん。」
私は静かにスバル君の話を最後まで聞く事にした

今までにない位たくさん話をしてくれているのが、月蝕のせいだと分かっていても...

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