The result of revenge [ディアラバ]
第9章 Confrontation~向き合うこと~
「あれ?...で、結局さっきキッチンで何の話してたんだっけ?」
「は?オマエまじでバカだろ」
私の方へともう一度向くと、少し笑いながら言うスバル君
髪の毛で少し隠れていても分かる位には、笑っていたと思う。けど、その表情もすぐに消えて...
「だからだな、オレはユウラが学校に来ねぇから、気になっちまって、少し早く帰って来たんだよ!んなコトも分かんねぇのかよ!」
笑ったかと思えば、次は少し怒ってる?
「え...そうだったの?さっきそんな事言ってなかったじゃん!それにそんなに大きな声いきなり出さないでよ」
フラフラさせてた足を止め、私も負けじと強気で返す
「ちっ、んだよ...オマエ、全然元気じゃねぇかよ」
〝元気〟そう言われた事でハッとする──
そうだよ。さっきキッチンで、スバル君は私を心配してくれてたんだ...
「そう?全然元気ではないけどねー」
少しおどけた態度をとってみせる
多分それは、今の私の精一杯の強がり...
結局自分からまた話を切り出す事は出来ずに、嘘をついてしまった...
けど、スバル君になら...
そう、スバル君になら少しづつ話せるのかも知れない...それだけは分かった。
「とりあえず、ユウラが話をする気になんねぇなら、無理には聞かねぇ。けど、オレはオマエが悲しんでる顔は見たくねぇんだよ...」
そう言いながら、テーブルから足を降ろし、立ち上がると、そのまま私の方へと近づき、片手で自分の髪の毛を少しかきあげながらじっと私の方を見つめた後、視線を横にそらした
私はそんなスバル君を見上げながら言う、
「...どうして?」
そのままの疑問をぶつけた
するとスバル君は、
「今は...言わねぇ。」
と、私の頭をポンポンッと二回軽く叩くと、すぐ後ろを振り返り部屋を出て行こうとする
私は唖然としてしまっていた...
部屋を出る寸前に、スバル君がまた口を開く
「また来るからな...」
スバル君が部屋を出て行った後、そのままベッドへと横になり、天井を見上げる。
「はぁ...また頭叩かれちゃった。けど、やっぱりどこかシン君みたいな雰囲気を感じちゃうんだな...。」
スバル君───
次に二人で話す事があったら、ちゃんと言おう。
少しでも気がまぎれたって...
その時に、私の心の中の本音も言えたら良いな...