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The result of revenge [ディアラバ]

第9章 Confrontation~向き合うこと~




今はその感覚を、スバル君が私にくれている。

「なぁ...それでもやっぱりオマエの頭ん中はいつもレイジ、なんだろ?」
少し寂しそうな声で言ったスバル君。
抱き締めている腕も、心なしか少し緩くなっていく

「ちっ、いや、なんでもねぇ...やっぱ気にすんな」
そう続けて言われたから、私は何も言えなかった...

「なんか、悪かったな...ユウラを困らせちまったみたいで。そんなつもり無かったんだけどよ」
そう言いながら抱き締めていた手を離し、私の横を通り過ぎると、キッチンから出て行こうとする

「スバル君!ちょっと待ってよ!」
もっとスバル君と話がしたいと自然に思ったからか、私は呼び止める

「あ?まだなんかあんのかよ」
ポケットに手を突っ込んだまま、ちょっと恥ずかしそうにこちらを振り返り、
「何か話すんなら、オマエの部屋でいいだろ?」
と、言った。

スバル君にしてはちょっと意外な返事だったけど、
「あ、うん!一緒に行こ」
と素直に頷き、そのままスバル君と一緒に自分の部屋へと向かった───

部屋に着くと、私は部屋のドアを開ける
キッチンから部屋までは特に会話も無く、無言のままだった...

「はい。どうぞ、そこら辺に適当に座って」
と、普段通りにする私。

「適当にってユウラ、オマエオレの事そんな扱いかよ」
いつもと、変わらない不機嫌そうなスバル君だったけど、私にうながされるまま部屋に入って、窓際にあった椅子に座ると、椅子の前にあるテーブルに足を上げ、腕を組む

「スバル君てば、お行儀悪いよ?」

「あぁ?オマエが適当にしろって言ったんじゃねぇかよ」
スバル君はそのままの体勢で言う
私はそんなスバル君が可愛く思えて仕方ない...

「ふふ...そうだね。」

「で?何か話があったんだろ?」

「え?スバル君が先に私に色々聞いてきたんじゃないの?それで私が言おうとしたら、スバル君が止めたんじゃなかった??もういいの?」

何だか話が噛み合ってない...
私は自分のベッドに腰掛けると、足をフラフラさせた

「あ?ま、まぁそうだけどよ...」
私の方へと向けられていた顔が、部屋の窓の外へと向けられた
スバル君は態度がコロコロすぐ変わるから、私もまたそんなスバル君の態度につられてしまう...

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