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The result of revenge [ディアラバ]

第9章 Confrontation~向き合うこと~




私は、スバル君が居る事で、もう皆が帰って来ているのかと、一瞬不安になる...

「いや、帰って来たのはオレだけだ。何か今日はいつにも増して、気分が悪りぃから、先に帰って来たんだよ」

私は、その言葉に安心してしまった。
きっと表情にも出てしまっていたんだろう...
スバル君に言われる

「なんだよ、レイジか?」


『 そう。そうだよスバル君...。
レイジさんに会うと、私は私じゃ居られなくなるんだよ。』
そう素直に言いたかった...
でも、やっぱりそんな事言えない───


「え、あ...別に違うよ。帰って来るにはちょっと早かったからさ、ね」
精一杯の嘘。

ねぇ、今までの私はどうしてた?
何か不安な事があった時、どうしてた?

「なぁユウラ。オマエ、それ嘘だろ...本当は何か隠してんじゃねぇのか?」
今度は少し哀しそうな表情をしている様に感じる。
でも、やっぱりここからじゃスバル君の事がよく見えない...

私は椅子から立ち上がり、スバル君の方へと近づいて行った

「ねぇ、スバル君...?私ね...」
そう、気持ちを打ち明けようと、言いかけた時だった───

スバル君が突然、
「いや、いい。それ以上は言わなくていいから」

私はその言葉に、立ち止まってしまうけれど、スバル君はさっきから体勢を変えずに毅然としている
〝それ以上は言わなくていい〟と言われてしまった事で、私はそれ以上スバル君の方へと足が動かなくなっていた。

「...?どうして?私、スバル君になら今の私の気持ちを、言ってもいいかなって思ったのに...」
スバル君を見つめ、立ちすくんだまま自分の服の裾を掴み、今にも泣き出しそうな声で言う

「ねぇ、聞いてるの?...スバル君が先に聞いてきたんだよ?それなのに、やっぱり言わなくていいだなんて...」

もう泣き出しそう...
自分の中でしか問えなかった、分からなかった想いを、誰かに話す事が出来るかも知れないと感じた私には、今すぐスバル君に聞いてもらいたいという願望が強く出てしまっていた。

やっぱり私って醜いのかな?

そんな事が頭の中を一瞬で駆け巡る。
すると、目の前にいた筈のスバル君に、突然後ろから抱きしめられていた...


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