The result of revenge [ディアラバ]
第9章 Confrontation~向き合うこと~
けれど、アヤト君には隙を見せないように...と、アヤト君から視線を逸らさない様にする
そんな強気な私にアヤト君は何かを悟ったのか、珍しい言葉を私にくれた
「...ちっ、んだよつまんねぇ。まぁ、ユウラはユウラらしくしてればイイんじゃねぇの?」
「え、あ...うん。ありがと...」
アヤト君なりの優しさに触れられた事が、素直に私の心に響く
私の側から離れたアヤト君は、そのまま部屋を後にする。そんな彼の後ろ姿を見つめながら、
「ふふ...アヤト君てば、結局私を無理に連れて行かないんだ」
と、彼に届かない声で呟いた
あまりにも意外な態度だったから、私は学校へ行きたくないと伝えそびれた...
アヤト君が居なくなってから、すぐまたベッドの上で横になる。
しばらくしても、アヤト君以外の兄弟達が私を起こしに来る事も無く、ひたすら物思いにふけってしまっていた...
「このままココにいても、気分が悪い。」
私は部屋の窓の外から、皆が学校へ行ったのを確認し、部屋を出た。
「うーん...そういえば喉、乾いたな」
そう思い、キッチンへと足を運ぶ
たどり着いたキッチンで、コップを探し、水を飲む。
たったそれだけの行動が、すごく久しぶりな気がして、ちょっと嬉しくなった。
一人で何も気を使わず自由に動ける...
「よし!顔も洗いたいな」
少し元気になった私は、次にバスルームに向かう
私以外の誰もいないこの広い屋敷、気持ちが軽くなっていたけれど、心のどこかに少しの寂しさを感じてしまっているのも、また事実だった。
「うわっ、私すごい顔してる...」
バスルームの鏡を見て、やっと自分の顔がどんなに酷いか思い知らされた
......これじゃ、アヤト君もビックリするよね。
その後、
私は気分転換に屋敷の中を歩き回る──
色んな部屋を覗き込んだりしていた...
もちろん彼等の部屋も。