• テキストサイズ

The result of revenge [ディアラバ]

第7章 Passing~すれ違い~




でも、どうしたら上手く伝わるの?
部屋のドアの前で立ち尽くして、上手く言葉を紡ぎ出せずにいると

「私があの女性と親しくしているとでも思ったのですか?...全く、くだらない事を考えたものですね」
着ていた制服を脱ぎ、部屋着に着替えようとしているレイジさんが呆れた声で言った

そのままレイジさんがワイシャツを脱ぎかけた所で、私はレイジさんから目線をそらす
こんなに大切な話をしているのに、私はレイジさんの肌を一瞬見てしまった事で、少し動揺する

私はなんて馬鹿なんだろう...


けど、確かに親しそうに見えたし
必死にレイジさんに言葉を投げかける

「あの人、レイジさんの事を慕っていた様に見えましたし...それにレイジさんとその人の距離がすごく近くて、それで...」
と、目線をそらしたまま言う

「ククク...本当におかしな人ですねユウラは...ほら顔を上げなさい」
レイジさんはあざ笑った
着替え終わったのだろう。そう言いながら私の方へと近付いて来る...

「では、私があの時彼女にしていた事と同じ様にして差し上げましょうか?」
そう言いながら、私の腕を掴み、あの時レイジさんが女性にしていた事と同じ状況をつくりだした...
何故いきなりそんな行動をとったのか全く理解出来なかったけれど、

「ちょっ...レイジ...さん?」
私に触れているその手と、顔の近さに、一瞬頭の中が真っ白になりかける

「どうです、これでもユウラはあの時の状況と全く同じと言えますか?」
更に顔を近づけ、レイジさんは私から目をそらさない。

私はちゃんとあの時の状況を思い出そうとする...
確か、そう...あの時の彼女は、どこか痛そうに顔を歪め、少し怯えていた?
その後レイジさんが何か言って...それで...
彼女の方から手を振り払って逃げ出した様にも思えてくる...

けれど、今私に触れているこの手は、どこか優しい。
それに、あの時のレイジさんは、こうして今私を見つめている様な表情ではなく、もっと冷めていた様な...
私がハッとした表情をしたのを確認したレイジさんは、

「...もう、お分かりいただけましたか?私がこうして優しく触れるのも、ユウラ...貴女だけなのですよ?」
と、手を離しながら言った。


え...それって、どうゆう事?


/ 208ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp