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The result of revenge [ディアラバ]

第7章 Passing~すれ違い~




すると、
「...んぁ?...もう終わったのか?」
と、意外にもすんなり目を覚ましてくれた

大あくびをしながら、椅子に座ったまま背伸びをする。その表情はまだ幼い子供の様で、私はつい笑ってしまった

「ふふ...アヤト君といると何か笑っちゃう」
つい言ってしまった。するとアヤト君は立ち上がり、
元から乱れている制服を、彼なりに少し直している素振りを見せながら、私に対して言い放つ

「ユウラ、オマエはそうやっていつも笑ってた方がイイと思うぜ?」

突然何かと思えば、とてもアヤト君とは思えない発言をした
いつもなら、まずそんな事言う筈無いのに...


やっぱりさっきから彼等も私も、おかしいと思う程に変化している...
私に関して言えば、ライト君に対しても、対等に受け答えしていたし、あれだけ苦しくなって、一瞬でもいらないとさえ思ってしまった〝恋心〟も、今では少し開き直ってしまっているし...
それに今アヤト君までもが、らしくない事を言い出している


ふと頭の中に浮かんだ二文字

────月蝕────

もうその時は近くまで来ているであろう。
それが原因なのかも知れない...

「おい、聞いてんのか?ま、んなコトどーでもいいか。さっさと帰ろうぜユウラ!」
と、言い放ち歩き出した

「あ、うん。」
私もアヤト君の後をついて行った。


学校へ向かう時と同じ車が停まっているのが視界に入った瞬間、私はあれだけ意気込んでいたにも関わらず、やっぱりレイジさんと本音で向き合うのは無理かもしれないと突然臆病になってしまった。

確信してしまったこの想いは、そんなに軽いものではない...

想いが強ければ強いほど、素直になれない。

そう、あの本の主人公がそうであった様に───

私もそうかも知れない。目の前に今レイジさんが居たとして、素直に想いを打ち明けられそうにないとすら思い始めてしまっている...

もうどうしたら良い?
せっかくの開き直りも、ここへ来て意味が無くなった...
〝恋心〟に月蝕なんか関係ないのかな?
人間と始祖の合間で行ったりきたり、振り回されている自分が苦しい...


色々な矛盾を抱えたまま、車のドアは開く

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