第2章 待つわ
「悠梨。結婚しよう。」
「えっ!?」
驚きのあまり沈黙。
そして嬉しいのに素直に「はい。」の一言が言えない。
だって嫌な予感が消えないの。気のせいじゃない。
惟臣との今までが走馬灯のように駆け巡って、考えついた答えを伝える。
「ごめんなさい。惟臣の事だから凄く真面目に考えてくれたのは分かってるし、プロポーズも本当に嬉しかった。」
「なら…」
「惟臣、たぶんだけど新しい任務を受けたのよね?きっといつも以上に危険なんでしょ?最悪死んじゃうとか。」
「否定はしない。」
ほら、やっぱりそうなんだ。