第2章 冒険
僕は自転車に乗って、
走り出していた。
あの海に向かって。
中島【今どこ?迎えに行くよ】
なかじんからLINEが来る。
慧【一人で行きたいから。】
中島【そっか。俺らは見守るよ。】
なかじんは相変わらず優しいなぁなんて思い、歩き出した。
中島【一人とか思うなよ】
僕はもう一人じゃない。
風が髪をなびかせる。
やっぱり僕は自転車が好き。
なぜか、自転車に乗ってペダルを漕いでいると、今までのことがスッキリしてきた。
あの日出逢ったのは、
いい思い出。
付き合っていられたのも、
いい思い出。
ルナを壊しといてこんなこと…
おかしいかもしれないけど、
なぜ僕はルナにこだわって追いかけ続けているんだろう。