第6章 覚醒
すると彼女が僕の胸の蕾をぺろりと舐めた。
そのまま、舌先でちろちろと刺激する。
それでも手は休めずに、固くなる蕾を吸うから体をよじってしまった。
「いい……いいよ…、すごく」
見下ろしていたリヒトさんが、
たまらず言葉を発したその口で僕の唇を覆った。
「……ん…〜〜…っん…」
リヒトさんの舌が僕の舌と絡む。
喉の奥に届きそうなくらい深く、そして唇の裏ををなぞるようにねっとりと舌を這わせる。
……すごい…
身体中気持ちがよくて
おかしくなってしまいそうだ。
もう彼が男だとか、そんなこと頭に無かった。
舌を固くして口の中へ抜き差しするのでしゃぶるように彼の舌をくわえる。
まるでそれを連想させるように、じゅぱじゅぱと音が鳴った。
彼の美しい顔が近づいて遠退いて…
今彼の舌が僕だけのものだと思うと、もうたまらない。
必死に彼の舌先を吸った。
リヒトさんがそれを嬉しそうに笑って、
指先で反対の胸の蕾を転がしたとき
───ああ、…だめっ
びゅっ…びゅ………びゅ………
耐える間もなく射精してしまった。
勢いよく飛んだ精液が僕の胸、首元のみならずアナリアの顔や、リヒトさんの頬にかかる。
「はぁ……はぁ……」
リヒトさんがふふっと笑う。
ごめんなさい、と謝りたかったが伝える術がない。
息を整える僕を横に
頬についた僕の精液を指でぬぐって、
それを彼はうっとりと眺めた。
そして
「きれいにしてあげようね。」
ちゅぱっと舐めとった。
「…っ!………っ……」
アナリアが首や胸まで飛んだ白いそれらをぺろりぺろりと舐めあげる。
そしてリヒトさんはゆっくりと頭を下の方へとおろし、
力を無くした僕をくわえた。
んぐんぐ、と残りの精液を舌で搾り取ろうとする。
──リヒトさんが、僕の……僕の……
恍惚な顔をしていたかもしれない。
口の中で固くなっていくのを面白がるように、
彼はにこにこしながら音をたてて僕を吸った。