第1章 色男誘惑上手
「実は君にお酒に詳しくないってこと言おうか言うまいか考えたよ、ちょっとね」
「ええん?どうしてぇ?」
「だって、かっこ悪いでしょ?」
「美味しいお酒が飲めるところがあると言って案内しておきながらお酒に詳しくないんだよ?」
「それじゃあ、かっこつかないでしょ?」
テーブルの向こうの彼が座っているソファーに移動して、ちょっと、待って、どう考えてもフラれてやけ酒してる私のほうがかっこ悪いでしょ!と私は笑った。
「いや、哀愁漂うミステリアスなキミは実に美しくて魅力的だったよ」
彼は真っ直ぐと見つめる。
「あなたって、口説くの上手だねぇ・・・」
「頬を染めてる君もまた魅力的だよ」
彼の顔が近づくと柔らかいものが唇を包んだ。
「それに、すごくいいにおいぃ・・・」
ムスクの上品な香りがまた近づくとえりあしに両手が添えられ先程より長くゆっくり何度か角度を変えてくちづけした。
ああ、彼はキスがすごく上手。
下半身が疼くのを感じた。
最高級のスイートルーム。
ふかふかのベッド。
ムスクとシャンパンの香り。
程よく鍛えられた身体。
私を抱くたくましい腕。
速まる鼓動。
もれる吐息。
絡まりあい混じり合う蜜音。
全身をくすぐる甘いリップ音。
いやらしく光るふたりの愛液。
痛いほどに結ぶ手と手。
やわらかいアッシュミルクティー。
味わうように私の中で遊ぶ舌。
知り尽くしているかのように責め立てる柔らかくて綺麗な指先を穢す蜜。
下腹部にかかる圧力に悶えるカラダ。
とめどなく押し引かれ狂喜する子宮。
ワレモノを扱うように優しく愛撫する彼の表情は反対に余裕がなく、もっともっとと求めているようで、私は無我夢中でそれに答えた。
「#◯#っっ・・・」
彼がわたしの名前を呼ぶたびに頭は真っ白になり甘い声を上げた。