第2章 bad end *the opening
そっと十四松くんの頬を撫でる。
全く反応を示さない彼を見て、ぞくり と背中に悪寒が走る。
「じ、十四松くん?」
少し強めに揺すってみた。
「…ん」
今度は反応があった。しかし、起きる気配はない。
喉が渇く。
極度の緊張で私の喉はカラカラだった。
水、飲んでこようかな…
全く起きない十四松くんの頬にキスをして1階に下りる。
リビングでコップに水を汲む。喉を潤せばなんだか落ち着いてきた。
こういう事も、あって当然かなぁ。
コップを置いて2階へ戻る。
襖に手を伸ばしたが、私の手は思いに反して空を掻いた。
ドサッ
「っ…え?」