第18章 縁の時間
「…蝶さん、部屋着いたんすけど……そろそろ大丈夫っすかね?」
『あ…わ、わわ…ッ!!?』
知らぬ間に抱え上げられたまま移動していたらしく、敷布団の上にそっと下ろされ、ようやくここが部屋だと気が付いた。
「目ぇさめたかよ…」
『……ちゅ、やさ…「名前」!……ちゅ…うや…』
「いっぺん慣れたのになんでまた恥ずかしがるかなお前は…何?そんなに俺の事見れない?」
『ひゃッ!!?近っ…!!』
ピタリと指が鎖骨に当てられる。
浴衣を着ているから、簡単におさえられてしまったそこ。
普段なら衣服に包まれている、私の弱点の一部。
「やけに今日は恥ずかしがり屋じゃねえか。そんなんで大丈夫なのかよ…今から俺に食われるってのに」
中也の少し低くなった声に…色気の漂うその声に囁かれて、声にも意味にもゾクゾクしてビク、と反応する。
「……まだここ撫でてすらねえんですが」
『はぁッ…ん…!♡…待っ、ぁッ…だめっ、それ…はあ!!♡』
ツツ、と鎖骨をなぞり、そのままその指でスリスリと猫を可愛がるように首を撫でられる。
それに肩を跳ね上げて体を捩らせると、もう片方の手が浴衣の上から胸を揉みしだき始めた。
ゆっくりとしたその動きに刺激の波が襲うようになってきて、恥ずかしさに思わず声を抑える。
『ん…ッは………っはぁ……ッ…』
「まだ少し余裕あるじゃねぇか…可愛い声出して鳴いてくれよ」
『ッッ!!?ひぁっ、ぁああ~ッ!!!♡』
中也の舌が遂に私の首筋をなぞり、本格的に感じ始める。
これダメなのに…舐められるの、優しくされるの、弱いのに。
「いい声…可愛いぞ。……俺に舐められただけでこんなに喘いでんの」
『だっめ…、ッだめぇ…っ♡なっ、なんか中也さんかっこよ、くてッ…大人だからぁっっ!!♡』
「…乳首硬くなってきてる……興奮してるのか?……好きだぜ、お前のこういう所も」
『ひっ!!!?♡…なッ、でな…っああッ…!!♡』
ツン、と胸の先端を指でつついて、中也が頭を撫で始めた。
こういう事をする時に優しくされちゃ、慣れてなくてすぐに安心して感じちゃうから…すぐに気持ちよくなって甘えちゃうから、ダメなのに。
「可愛い…」
『だっ、め!!!言わなッ…やああっ!!♡やらっ、優しくしな……ッああ…~~~っ!!!!♡』
声と舌で、イかされた。
反則だ、こんなの。