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占い師の憂鬱【デュラララ‼︎】

第2章 合縁奇縁


セルティ宅

池袋市内で本日深夜、市民を震撼させる事件が起こった。
それは、一軒の放火から始まる。
その時誰も、これが後々語られるであろう最悪の連続放火殺人事件になるとは思ってもみなかっただろう。
「ご覧いただけますでしょうか。えー、現在ヘリコプター上空から見える景色をお届けしております。小さなビルが、炎上しております!なんということでしょうか」
そこに映し出されていたのは濛々と火の粉を吹き出すビルの姿だった。消防員が駆けつけ消火活動に当たるも規模が余りにも大きすぎるのか鎮火にはしばらく時間がかかりそうだ。その間にも他の建物への引火を防ぐべく消防隊員は躍起になっている。
現場は混乱に包まれていた。
「えー、そしてなんということでしょうか。中には取り残されている人も居る模様です」
真夜中の放火ということもあり、人はあまりいなかったが、それでも数人が中に取り残されているらしく生存は期待できないだろう。
まさかマスコミが生存否定する訳にもいかず、空っぽの希望の憶測をリポーターが必死に叫び続けている。
「中には永井 真斗さん、富永 優一さん、小沢 康介さんら五名程が取り残されているらしく、消防隊は彼らの救出に全力を注いでおります。一旦、スタジオにお返しします」
スタジオに切り替わったのを確認してコメンテーターがそれぞれの意見を述べる。
片隅の枠でなおも燃えつづけるビル群をセルティはじっと見つめていた。
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