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占い師の憂鬱【デュラララ‼︎】

第2章 合縁奇縁


「ありがとうございます……そして、すみませんでした。お風呂までお借りしてしまって」
顔を真っ赤に染めながら恥じらう少女に、静雄はいささか狼狽しながらも問いかける。
あの後、結局立ち上がる気力もなくした年端もいかぬ少女を肩に担いで家まで持っていく池袋最強の男に、町の住民は皆同じことを思っただろう。
だが、これまた触らぬ神に祟りなし。
少女が倒れていた場所には、せめてもの供養が花束が知らぬ間に置かれていた。
そんなことになっているとも知らずに静雄は少女を家に連れてきて取り敢えず小汚い服とかを纏めて洗濯機にぶち込んでシャワーを浴びさせる。
着替えはどうするのか迷っていたら、話を聞きつけたトムさんが黒いビニール袋に必需品を入れて持ってきてくれたらしい。
何故か視線を合わせてくれなかったのは俺の気のせいだったのだろうか。
それを中身を見ずに少女に渡せば、中身を確認した少女はまたもや顔を盛大に赤らめてひたすらお礼と謝罪を繰り返された。
「いや、気にすんなって。それより腹減ってんだろ?カップラーメンくれぇしかねーけど、食うか?」
「……いただきます」
思いの外素直な返事が返ってきたのは、彼女が余程腹を空かせていたからだろうか。
二人分のカップラーメンを差し出してお湯を入れて3分待つ。
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