第4章 道案内で道を間違えられることがあるから気をつけろ
「ザキぃ……何か異論でもあんのか?皮剥いでてめぇの体海に沈めるぞ」
「ひっ、あ、ありません!」
やっばいよめちゃくちゃ怒ってるじゃん沖田隊長殺気がドSどころじゃねぇよ超弩級ドS殺気オーラ全開だよ。
あれ、死人でるんじゃね今日。
「落ち着け総悟。異論があっても殺してでも従わせるまでだ」
「それもう死んでるんですけどォォオオオオ!?」
「まぁまぁ落ち着け二人とも。ほら、山崎くんも早く楓さんの警護についてくれないと」
「さらりと警護確定!?つーか、誰も落ち着いてねぇよ!!!ちょっとは落ち着けよおめーら!!」
もうだめだ。
俺に拒否権なんてはなから存在していない。
「……はぁ。分かりましたよ。その楓さんの警護に回りますから。もう文句ないでしょ?」
「おお!流石は山崎くんだ!いやぁ、山崎くんが観察でよかったなぁ」
「……そんな大袈裟な」
まぁ、いっか。
「あ、そうだ。ザキぃ、ついでにあいつにここでの女中の仕事も教えてやってくだせェ」
「ええ!?」
「いや、あいつここで働かせてくださいってきかねぇから。せめて仕事でも渡しとかねぇと、何しでかすか知れねぇしな」
「ここはどこの銭湯だ!!」
警護どころかさらに面倒なものまで任されてしまった。
ていうかそれはもう同じ女中仲間さんに教えて貰えばいいじゃないですか。
「いや、まぁそうなんだがなぁ……」
副長が唸る。