• テキストサイズ

人間と妖怪の恋物語

第8章 強くなりたい。



バシッ!!

パァン!!!

「ふぅ……」


毎日の練習のお陰で、りんの弓矢はかなり上達した。


「すごいじゃないか。りん。」

「珊瑚さま!」


珊瑚はりんの放った矢をまじまじ見た。

「かごめちゃんの矢と似てるね。りんにも霊力があったんだね。」

「まだまだかごめさまのようには打てません。」

珊瑚はりんの隣に腰を降ろした。


「でもりんには殺生丸がいるから安心だろ?」


りんは、少し表情を歪めた。


「でも、いつも助けられっぱなしじゃダメだから…」


サァッと冷たい風が吹く。



「ねぇ、珊瑚さま。今度の妖怪退治、りんも連れて行ってくれませんか?」


「今度のって、西国の化け狐の退治にか?」

「はい。とても強い妖怪だから、かごめさまや珊瑚さまも行くんですよね?りんも連れていって下さい!!」


「でも…」

「みなさんに迷惑はかけません。阿吽を連れて行きます。危ないと思ったらちゃんと逃げます。自分にまだ力がないことはよく分かっています。でも、実戦をしなきゃ、いつまでたっても強くなれないから…」


りんは真剣な眼差しをした。

珊瑚も、そんなりんをじっと見つめた。


「……分かった。」


/ 281ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp