第5章 修羅の道を歩む巫女
キリ…
バシッ!!!
椛は湖から出てきた巨大な妖怪目掛けて矢を放った。
妖怪は跡形もなく粉々に砕け散った。
「…終わった。」
「ありがとうございます巫女様。」
村の者が、椛の所へ集まった。
「あの妖怪には大変困っていたんです。いやぁこれで安心して暮らせます。」
椛は村の者達に微笑んだ。
「もう大丈夫でしょう。では、私はこれで失礼します。」
「え…もう行ってしまわれるのですか?!何かお礼を…」
「お気遣いなく。」
椛は会釈して去って行った。
「はぁ〜すごい巫女さんだったなぁ。何でも歩き巫女と言って、妖怪に困ってる人達を助けているらしい。」
「とてもおなごとは思えぬ強さ。戦いに生きているようなお方じゃったな…」