• テキストサイズ

人間と妖怪の恋物語

第1章 あの日から


「……んっ…」


りんは、目を覚まして起き上がると知らない部屋の中にいた。


(どこだろう…ここ…)


隣に目をやると、邪見がまだ気を失っていた。


「邪見様!邪見様起きて!」


「……ん〜、ふがっ?!」


邪見をゆさゆさ揺さぶると、やっと目を覚ました。


「どこじゃ、ここは!」



スっ…

襖が開いて、1人の女性が入ってきた。

真っ黒な長い紙を一つに束ね、黒い着物を身に纏っている、とても美しい女だ。

身なりからして、巫女だろうか…


「誰じゃ!!貴様!」


邪見がその女性に向かって言うと、女はふふっと微笑んだ。



「我が名は美鈴。そな達は殺生丸を呼び寄せる餌となってもらう。」


そう言うと、美鈴は刀を抜いていきなり、りんに切りかかった。


「きゃ?!」


りんはびっくりして尻餅をついた。


「……ぃたっ」


手首から血が流れる。


美鈴はりんの腕から血が流れたことを確認すると、刀を鞘に収めた。


「貴様〜!!いきなり何をするのだ!!」

/ 281ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp