第4章 いつまでも一緒
「何事だ!」
上様はりんから離れて、外の家来に聞いた。
「侵入者です!!!」
「なに?」
外が一気に騒がしくなった。
ブワッ!!
また物凄い風が吹き、御簾が外れて外が見えた。
「……殺生丸様っ!」
「何っ?」
庭には、殺生丸が立っていた。
殺生丸は、着物がはだけて、男に押し倒されているりんの姿を見ると、物凄い殺気を放った。
「あれが、そなたが想う奴…なんと、もののけではないか!」
上様は殺生丸の姿を見て驚いた。
殺生丸は、襲いかかってくる兵士達を光の鞭で投げ払った。
吹き飛ばされた兵士達はみな気絶している。
そして、ゆっくりりんの元へ歩み寄った。
「ひ、ひいぃっ!」
上様は慌ててりんの上からどいた。
殺生丸はりんの涙を拭い、はだけた着物を直してりんを起こした。
「殺生丸様っ…!」
りんは殺生丸に抱きついた。
殺生丸は何も言わずにりん背中を撫でた。