第4章 いつまでも一緒
殺生丸がりんを楓の家の前まで送った。
「じゃあ、殺生丸様…おやすみなさい。」
りんは殺生丸の顔を寂しそうに見上げた。
殺生丸は、りんの前に膝をついて、りんの頬に手を添えた。
「りん、気をつけろ。」
「え…?」
殺生丸はそれだけ言うとゆっくり立ち上がり、空を飛んで去って行った。
気をつけろ…?
りんは殺生丸の言葉を不思議に思った。
次の日、りんは殺生丸に貰った着物を手に家を早く出た。
「りん、よく来たな。着物は持ってきたか?」
城に着くと柳沢が迎えてくれた。
「はい、これです。」
殺生丸に貰った着物を差し出した。
「ほぉ、これはまた随分といい着物だな!」
殺生丸はいつもりんに最高級の着物を届けてくれる。
「では支度をしよう。」
りんは数人の女の人達に着物を着せられ、髪を丁寧に梳かし、更に少し化粧もした。
「あ、あの…」
りんは自分の姿に、柳沢に問いかけた。
「いやぁ美しい!!私の目に狂いはなかった!さぁ、参るぞ!」
「え、えっ??」
りんは、柳沢に急いで付いて行った。