第20章 人間と妖怪の恋物語
「…もぉ〜、犬夜叉ちゃんと持っててよ!」
「…っせーな。早く干しちまえよ!」
「くすっ…」
川辺で洗濯しながらいつものように痴話喧嘩をするかごめと犬夜叉を見つけた。
「りんちゃん!」
「なんでい、りん。久しぶりじゃねーか。」
やっぱり、自分の村に帰ってくると安心するな…。
「元気そうじゃないか、りん。」
元気そうなりんを見て、楓も嬉しそうに微笑んだ。
流産して以来、ずっと塞ぎ込んでいたりんを一番心配していたのは楓だった。
「わぁ、美味しそうなりんご!りんちゃんの庭で採れたの??」
「そうです!みなさんで食べて下さい!」
かごめがりんごを切ってみんなに出してくれた。
うさぎ型に切ったりんごをみんな不思議そうに眺めていた。
「なんだ?この変な形。」
犬夜叉は気にせず口に放り込んだ。
「うさぎよ、うさぎ!可愛いでしょ?!」
りんも一つ取ってうさぎ型のりんごを見つめた。
「…本当だ。うさぎに見えますね!」
「ふふ、ありがとりんちゃん。切り方教えてあげるよ!」