• テキストサイズ

人間と妖怪の恋物語

第19章 守るもの



屋敷に着いたのは夜も更けた頃、


殺生丸はりんの部屋へ向かった。


襖を開けると、規則正しい寝息をたて、既に深い眠りについているりんの姿が。


殺生丸はりんを起こさないよう静かに腰を下ろした。


さらさらと、漆黒の髪をすくった。


りんを迎えに行った時、必ず守ると決めた。


しかし、りんを危険な目に合わせその上我が子まで失った。


殺生丸は自分の不甲斐なさな苛立ちを覚えた。



犬妖怪の血などどうでもいい。


最強の存在であった父を超えることをずっと目的としてきた。


父を超えるためには、最強の剣でも、闘って勝った数でもない。

愛する者を守る。

父でも成し遂げられなかった事。


りんを一生守ってこそ、最強の存在である父を超える。






/ 281ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp